ロックマンXセイヴァーT - 最終章 - 第八話
第八話

エックスの身体を、そっと地面に寝かせ、セイアは立ち上がった。
その姿はまるで、魂が抜け落ちた幽鬼の如く・・静かだった。
心なしか、彼の全身を真っ青なオーラが包んでいる様にすら見える。
「貴様が・・!」
「ぬっ・・?」
「貴様が・・貴様が全部悪いんだ・・。貴様がお兄ちゃんを殺したんだ・・。
貴様が・・・・貴様がぁぁぁぁ!!!」
セイアの身体を包んでいたオーラが、その瞬間一気に燃え上がった。
彼の足元の地面は亀裂が走り、洞くつ全体が激しく揺れている。
「ふん・・死に損ないが・・死ねぇぇぇぇ!!!」
ワイリー・カプセルの銃口から、先程エックスを貫いたレ−ザ−が、再び放たれた。
ドス黒い光を帯びた、完全な暴力としての力。
その光は、燃え上がるオーラ諸とも、一気にセイアを包み込んだ。
「ファァァハッハッハッハッハ!!!やったぞ!!ついにやった!!!
ついに・・ついにROCKMANをこの手で葬ったぁぁぁぁ!!!!」
けたたましい、老人の歓喜の声が、煙で満たされた洞窟内に響く。
ついに倒した・・。
ついに消し去った・・。
長年、この手で葬ることを夢見た宿敵を・・。
ついに・・・。
「ハッハッハッハッハッハ!!!ハァァハッハッハ!!ハッハッハ・・ハッ・・・?」
ピタリと歓喜の笑い声が止んだ。
それとほぼ同時に、レ−ザ−砲の煙が、突風でも吹いたかのように消し飛んだ。
「まっ・・さか・・。」
抉れた地面の中央に、彼は立っていた。
無言で・・。
先程まで、今にも砕けてしまいそうなほど大破していたアーマーも、
彼の兄のように蒼く、透き通った鎧に変わっていた。
アルティメット・アーマー。
それが、その蒼い鎧の名前だった。
エックスを創ったという、謎の老人が、エックスに渡したものの、彼自身がその無限の戦闘力と、
危険性を敬遠し、今まで封印してきたものだ。
「許さねぇ・・!」
セイアは譫言のように呟いた。
ワイリーは、あの超出力のレ−ザ−を諸に喰らいながら、無傷で立っているセイアに、
驚愕を通り越して恐怖を覚えた。
何故、あれ程の武器を受けても倒れない?
何故、どんなに攻撃しても死なない?
何故何故何故何故何故・・。
「許せねぇんだよ・・貴様は・・!貴様は・・貴様はこのボクが、
このアルティメット・アーマーで無に還してやる!!!」