ロックマンXセイヴァーT - 第弐章 - 第九話
第九話

真っ暗な空間に、カツカツと足音だけが響き渡る。
あの扉を潜ってから、どれだけ時間が経ったのだろうか?
数時間?
数日?
ひょっとしたら、まだ数分も経っていないのかもしれない。
それだけ、目の前の闇は、セイアに多大なプレッシャ−をかけている。
「ん?」
セイアは足に違和感を覚えた。
まるで金属を蹴り飛ばした様な、堅い感触がする。
「なんだろ?んっ!?」
疑問符を浮かべると、辺り一面がライトに照らされた。
暗闇に慣れた目ではキツイ。
反射的に目を伏せてしまった。
「・・・・?」
程なくして目が慣れたのか、セイアは顔を上げた。
すると、目の前には・・
「セ・・イア・・?」
「・・兄さん・・!!」
目の前には、色取り取りのコ−ドで雁字搦めにされた、
セイアの兄、エックスの姿があった。
恐らく、エックスを縛りつけているコ−ドは、
レプリロイドのア−マ−の運動プログラムに侵入し、
本人の意思では動くことすらままならなくされる、
特殊型のコ−ドだろう。
「良かった・・今助けるから!」
「待てセイア・・来ちゃ・・駄目だ・・!」
エックスの言葉を尻目に、セイアは小走りでエックスに走り寄った。
しかし、ガシャと言う音がし、
セイアの足元から、トラップと思われる柱が出現した。
「なに?うぁぁぁぁ!!」
高圧電流だ。
しかも、あのセイアを動けなくさせるほどの電流・・
300Vは下らないだろう。
「セ・・イア・・!!」
目の前で悲鳴を上げる弟を助けようと、エックスは必死になってもがくが、
特殊型コ−ドの前では、あのエックスですらただのレプリロイドに過ぎなかった。
「うぁぁぁぁぁ!!」
VAVAとの闘いで、かなり体力が落ちているセイアにとって、
この電流は途轍も無い強敵だった。