ロックマンXセイヴァーT - 第弐章 - 第六話
第六話

セイアの剣撃は、虚しくも空を裂いた。
VAVAは瞬間的に跳躍し、回避していたからだ。
しかし・・セイアの勢いは止まっていない。
突進の勢いをそのまま利用し、サ−ベルを上に向かって斬り上げ、
大きく跳躍する。
すると・・セイアのサ−ベルを灼熱の焔が包み込んだ。
「龍炎刃!!」
「なに!?」
空中では方向回避することが出来ない。
当然のごとく、VAVAの身体をサ−ベルの刃と、
灼熱の焔が襲った。
「ぐっ・・!」
怯み、落下していくVAVA。
セイアはその隙を逃さなかった。
「落綱刃!!」
サ−ベルをそのまま下に向かって構える。
一瞬の発光。
そして、セイアのサ−ベルは、鋼鉄の刃へと姿を変えた。
「ふん!」
しかし、着地すると同時に、VAVAは咄嗟に身体を横にそらした。
これでサ−ベルを突き立てられることは無い。
しかし・・甘かった。
「!?」
セイアの剣撃は、地面に突き立てられた。
その筈だ・・。
しかし、突然、VAVAの目の前に、鋼鉄のイカリが出現したのだ。
突然の出来事に、回避が間に合わず、
イカリによって、VAVAのア−マ−は削り取られた。
「メタル・アンカ−・・。」
サ−ベルを構え、セイアは呟いた。
VAVAは、削り取られた箇所を抑えながらも・・
「ふっ・・フハハハハ!待ってたぜROCKMAN!!」
そう叫び、歓喜の笑い声を上げた。
ROCKMAN・・?
セイアは何を言っているのか理解できなかった。
ROCKMAN?
自分の名前であるあの「ロックマン」の事だろうか・・?
それとも・・?
「フハハハハ!!」
更に笑い声を強め、VAVAは肩のキャノンの乱射し始めた。
「うぁ!!」
激しい轟音と共に、辺り一面が煙で満たされていく。
「フ・・ハハ・・伝説も砕けちまったか・・?」
ピタリ・・と乱射を止め、静かに呟くVAVA。
しかし・・VAVAのアイカメラは、
何者かの途轍も無いエネルギ−を感知していた。
「うぉぉぉぉ!!」
一気に煙が晴れた。
それと同時に、右手に蒼い光を宿したセイアが、大きく飛びかかってきた。
「滅閃光!!」