ロックマンXセイヴァーT - 第弐章 - 第十五話
第十五話

「ハァ・・ハァ・・くっ・・。」
「はぁ・・はぁ・・。」
お互いに息が荒い。
どうすればいい?
セイアは必死に思考を巡らせた。
どうする?
チャ−ジ・ショットでも到底威力が足りない。
だからと言い、レ−ザ−・ブレ−ドでの接近戦は、
ゼロの思う壺だ。
どうする?
どうすればいい?
「フッ・・ハッハッハッハ!!」
ゼロは笑い声を上げながらセイバ−を頭上に掲げた。
ヴィィン
すると、ゼロのセイバ−が、その出力を大幅に上げ始めた。
「幻夢零・改・・受け止められるかな?セイヴァ−・・。」
「っ!!」
幻夢零・・一度だけエックスから聞いたことのある技。
ゼロの総てのエネルギ−を込めた最大奥義だと聞く。
そして、それを受ければ、例えアルティメット・ア−マ−装備時の自分でも、
ただでは済まないと・・。
「喰らえ!!」
セイバ−は振り下ろされた。
と、同時に電刃零の数十倍の出力を誇るであろう、
巨大なエネルギ−波が放たれた。
逃げ道は・・無い。
(頼む・・残ってる総ての力・・出しきらせてくれ!)
「っ・・おぉぉぉぉぉ!!」
セイアは叫んだ。
まるで総ての力を絞りきるかのように。
すると、セイアの身体を蒼いオ−ラが包み込んだ。
そう・・セイアは、知らず知らずの内に、ブレ−ド・ア−マ−のリミッタ−を解除し、
真の力を引き出したのだ。
「くぅぅぅぅ!!」
燃え上がるオ−ラを携え、
セイアはレ−ザ−・ブレ−ドを発生させた。
「なに!?」
スバァ
そして、自身に向けて放たれた巨大なエネルギ−波を、
左から右へ掛けて斬り裂いた。
「ゼロ兄さん・・いや・・ゼロ!!
兄さんを殺そうとするなんて・・貴様なんか・・ゼロじゃない!!
許さねぇぇぇぇ!!」
そして、そのまま最大出力の電刃]を放った。
「なにぃぃぃ!!?」
そして、その凄まじい弾速に反応すら出来ず、
ゼロは電刃]によって、真っ二つに斬り裂かれた。
「おぉぉぉぉぉ!!」
だが、セイアはこのままでは済まさなかった。
予めチャ−ジしておいた左腕のバスタ−を向け、
思いきり解放した。