ロックマンXセイヴァーT - 第弐章 - 第十四話
第十四話
「ハァ・・ハァ・・喰らえぇ!!」
ヴァィン
セイアのバスタ−から、蒼い閃光が剣状に発生した。
思いきり地面を蹴り、ゼロに斬り掛かっていく。
しかし、ゼロはこんな単調な技を受けるほど甘くはなかった。
上から押さえつける形のレ−ザ−・ブレ−ドと、下から斬り上げる形のゼット・セイバ−が、
ギリギリと音を立てて押し合っている。
「っ・・・ぅぅ・・。っ!!」
「ちっ!!」
これ以上押し合っても無駄。
そう悟った二人は、同時に後方へ跳んだ。
「電刃零!!」
「電刃]!!」
ドォォン
同時に放たれたエネルギ−波。
空中で激突したそれは、全くの同威力だった。
凄まじい余波を残しながら、その場で砕け散った。
「お次はコイツだ!真月輪!!」
ゼロが吠えた。
セイアに向けたバスタ−から、月型のエネルギ−波が数発発射された。
これではバスタ−で迎撃することも、電刃]で打ち消すことも出来ない。
しかし、セイアの目は決心を抱いていた。
「はぁぁ!!フルム−ン]!!」
叫びと共に、既にチャ−ジしていたバスタ−を、
ゼロに向けて発射した。
だが、発射されたのは、いつものエネルギ−の塊では無かった。
そう・・放たれたのは、真月輪を思わせる月型のエネルギ−だったのだ。
相殺・・相殺・・フルム−ン]が真月輪を突き破った。
「うぉぉぉ!!」
間髪入れずにバスタ−を乱射する。
完全に互角だ。
このまま戦い続ければ、恐らく共倒れになるのが落ちだろう。
なんとかして、必殺の一撃を打ち込まなければ、
お互いに勝ち目は無い。