ロックマンXセイヴァーT - 第壱章 - 第十三話
第十三話
その頃セイアは・・
フロンティア学園
中等部 TーT
いつものように登校していた。
「オハヨ−徳川君。」
「おはよう。」
隣の席でクリスが頬笑んでいる。
「オスッ!徳川。」
そして・・そう陽気に声をかけてきたのは・・
「・・・いっ?まさか昨日の・・。」
「ああそうだっけ。名乗ってなかったな。
俺の名はフレッド・ミルド。
昨日は助けてくれてありがとうな。」
そう・・昨日サトシにボコボコに痛めつけられていた不良フレッドである。
しかも、昨日までの不良ルックでは無く、どこにでもいるように普通の学生の格好をしている。
髪も黒髪だ。
「・・あ・・あぁ・・。宜しくフレッド。
僕は徳川 健次郎。ってもう知ってるか。
ハハ・・。」
「ハハハ。」
そして一時限目
{ふぅ・・勉強も大変だなぁ・・。}
授業を聴きながら、ぼんやりと思うセイア。
だが・・・
「!?む
突然・・どこからか凄まじい殺気を感じた。
背筋の凍りつくような・・そんな感覚。
「クリス!伏せろ!!」
反射的にクリスを伏せさせるセイア。
ドゴォォォン
次の瞬間、セイアの座っていた机が木っ端微塵に吹き飛んだ。
「・・!誰だ!!」
セイアは、エネルギ−弾を放ったであろう人物に向かって叫ぶ。
「ハッハッハッ・・こんな不意打ちは屁でもない。か・・。」
赤いモノアイに、紫色のア−マ−。
肩には明らかに戦闘用のキャノンが搭載されている。
ザワザワザワザワ
クラス全体が、混乱の渦に巻き込まれる。
「・・・っ!!」
セイアは無言で睨み付ける。
「まぁそう睨むな。貴様に朗報を持ってきた・・。
貴様の愛しい愛しい兄貴は捕獲させてもらった。
助けたくばZーY13地点まで来い。
待っているぞ!ROCKMANの血を引く者よ!
フッハッハッハッハッ!!」
男は、そう言い残すと、ワ−プ装置で姿を消してしまった。