ロックマンXセイヴァーT - 第壱章 - 第十話
第十話

ドゴォ
サトシの蹴りが、セイアの腹部に食い込む。
「どうだ!」
「これが・・どうしたぁぁ!!」
グググググ
「なっ!?」
サトシの膝が押し戻される。
なんと・・セイアは既に左手で防御していたのだ。
「だりゃぁぁ!!」
膝を完全に押し切りバランスを崩す。
そこにパンチを一発・・二発・・三発。
マシンガンの如きセイアのラッシュが、サトシに浴びせられる。
ドガァァ
セイアの強力なブロウによって、サトシが後方へ吹き飛ぶ。
「ハァ・・ハァ・・。」
セイアはゆっくりと荒くなった息を整える。
「くっ・・この野郎・・!」
立ち上がるが、サトシの顔には血が滲んでいる。
「まだ・・やるって言うのか?」
セイアは冷徹に言い放つ。
−この野郎・・。何故だ?この俺よりも強いのか?
 有り得ねぇ・・俺は今まで誰にも負けたことがねぇんだ。
 こんな奴に・・。
そして・・サトシは自らのプライドを捨てた。
「くっ・・フフ・・野郎共ぉぉ!!」
ガサガサガサ
サトシが叫び、右手を上げると、どこに隠れていたのか、
大量の不良が一気に出現した。
「やっ・・やべぇぇ!!」
「やっちまぇぇ!!」
サトシの号令と共に、大量の不良が一気にセイアを襲った。
ドガッ
襲いかかってきた不良を蹴散らし・・
「おい!逃げるよ!」
ボコボコにされた不良を背負うセイア。