世界
「ロック・・マンが・・・。」
言葉を失う人々の目には、無残にもセイバ−を突き刺され、
機能停止しているコ−ドが映っていた。
「うう・・ロックマぁぁン!!」
先程からずっとコ−ドを応援し続けていた少女が、
大粒の涙を流しながら叫んでいた。

「輝くん・・。」
その頃、ヒカルも同じ状況を目の当たりにしていた。
彼は勝ったはずだった・・。
しかし・・今ヒカルが見ている彼は・・・。
「う・・うぅ・・アキラ君・・。」
ヒカルもまた、少女と同じように、涙を流した。

「フッ・・アッケナイモノダ・・。
ダガ・・目障リダ・・ソロソロ消スカ・・。」
邪悪な笑みを浮かべ、コ−ドに向かってバスタ−を構えるフラット。
ヴィィィン
フラットのバスタ−に、エネルギ−が集中していく。
「消エロ・・!」
ドォォォン
紫色の閃光が、真っ直ぐにコ−ドに向かう。
フラットは・・完全に勝利を確信した。
だが・・・
パァァァァ
バァァァン
「ナンダト!?」
気がついたときには、フラットの放った閃光は、粉々に粉砕されていた。
そして・・それを砕いた者は・・・。
「・・・約束したんだ・・。」
声が聞こえた・・。
やけに幼いと思う・・・。しかし・・強い意思力を秘めていた。
「・・・約束したんだ・・一緒に星を見るって・・。」
「マサカ・・貴様・・。」
フラットの目に映ったモノ・・・それは・・。
「約束したんだよ!!」
透き通るような蒼いア−マ−に身を包んだ、コ−ドその人であった。
タッとコ−ドが着地し、胸に刺さったセイバ−を抜き、
粉々に破壊する。
「ナゼダ!?貴様!!」
フラットは、突然の出来事に驚きを隠せないでいる。
「フラットに乗り移っている貴様!!
今・・俺が葬り去ってやる!!」
シュン
コ−ドの右腕が、バスタ−に変形し・・
ドォォォン
蒼い閃光が撃ち出された。
「グォォォ!!」
その光は、一瞬にしてフラットを包んだ。

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