ブワァァァ
「くっ・・・。」
突然、フラットの身体から、邪悪な風が吹き荒れる。
先程までとは完全に違う。ただ・・全てを滅ぼそうとするだけの邪悪な力。
「フラット!!」
「・・・コ−ド・・。貴様ヲ・・殺ス・・。」
ヴン
フラットがそう呟くと、フラットを包んでいたア−マ−が切り替わる。
魔王・・その言葉が、これ程当てはまる鎧は無いだろう。
”サタンア−マ−。
魔王の姿を模した最凶のア−マ−。”
シュン
「!?」
一瞬にして、フラットの腕がバスタ−にチェンジする。
ドォォン
その瞬間、閃光が走った。
フラットのバスタ−から発射された極太のレ−ザ−が、
一瞬して、コ−ドのヘルメットを吹き飛ばした。
「・・・?」
サラリと露出する蒼い髪。
反応すら出来なかった。
あれをまともに受けたら、命は無いだろう。
「くそ・・!」
ヒュン
ドゴッ
「ぐ・・あぁぁぁ!!」
慌てて、バスタ−を構えようと腕を上げるが・・
その時には既に、コ−ドの身体にフラットの拳がめり込んでいた。
ドバッ
コ−ドの身体が、後方の壁に激突する。
違う・・。
先程まで闘っていたフラットも強かったが・・。
今のフラットは、まるで強さの桁が違う。
「ゴホ!こぼ・・かは・・ハァ・・ハァ・・なんだ・・一体・・?」
激しく咳き込む。時たま血が混じる。
そして・・わかった。
”彼はフラットでは無い”
その目は、まるで憎悪の塊。
ただの・・・悪。
もう、人間も地球の自然も関係ない。
彼をここで倒さなければ・・。

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