「頑張って!!ロックマン!!」
もう既にガラガラになった声で、少女が叫ぶ。
コ−ドが勝つと信じているから・・。

”頑張って!ロックマン!!”
「っ!!」
突然、傍で呼ばれたような気がした。
そして解った。
”自分は一人ではない”
だから・・負けられない。
そして・・。
「頼む・・ほんの少しで良い・・。世界のみんな!!僕に力を貸してくれ!!」

世界
「僕に力を貸してくれ!!」
モニタ−の中のコ−ドが叫んだ。
その一言で、世界の人々の心は、一つにまとまった。
そして叫んだ。
「ロックマン!!」
と・・。

ヒカルの家でも、同様にコ−ド・・いや・・輝は叫んでいた。
ヒカルは・・彼がそう言うのを待っていたような気がする。
そう・・自分もなにかしたかった。
いつも護られてばかりだったから。
父も母も・・自分を庇って犠牲になってしまった。
本当は・・あのメカニロイドに襲われたとき
”別に死んでも良い”
”もう失う者など無いから”
そう・・思っていた。
しかし、自分は助かった。
助けたのは、蒼い髪が印象的な少年。
輝が家にいてくれると行ってくれ時、
正直言って嬉しかった。
久しぶりに、家族が出来た気がしたからだ。
その家族が、今、命をかけて闘っている。
世界を・・そして・・自分を護るため・・。
家族が、助けを求めている。
いつも護られてばかりだった。
自分も・・彼と共に闘いたい。
ヒカルは、無言で両手を組み、祈った。
”輝君が勝ちますように”
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