「素晴らしい・・・・フッ・・・いいでしょう!!
私も全力を尽くして、貴方と闘いましょう!」
ベルザも血が騒いだのか、正面からの決戦を挑んだ。
「行きますよ!」
ベルザもサ−ベルを構える。
「うぉぉぉぉ!!!」
ドォォォォォォォォォォン
その瞬間、閃光が走った。
そして・・・。
「お・・・御見事。」
ドタッと言う音と共に、ベルザがその場に崩れ落ちる。
「・・・・・」
コ−ドはセイバ−を納め、ベルザに歩み寄る。
「何故・・・外したのですか・・・。」
ベルザが苦しそうに問う。
「あなたは・・僕がリミッタ−を解除したとき・・本当は攻撃できたはずなんだ。
でも・・あなたはやらなかった。
僕は・・もうあなたと闘うことはしません。」
そう、コ−ドはゆっくりと語りかけた。
そうなのだ。
本当なら、リミッタ−を解除している隙に、いくらでも攻撃できたはずなのだ。
「そうですか・・・”武士道”と言う奴ですね。」
ベルザは、満足したように呟いた。
「ベルザさん・・あなた程の騎士が、なぜフラットなんかの所に・・?」
コ−ドは、ベルザを抱き起こしながら問いかけた。
「あの方は・・フラット様は我らの総大将だからです・・。
そして、それを御守護するのが、我々”騎士”の役目・・。」
ベルザの身体から、確実に力が抜けていく。
「ベルザさん・・・。」
そう言うコ−ドの目には、うっすらと雫が滲んでいる。
「フフ・・そんな顔をしないでくれ・・・。
ロックマン・コ−ド・・我が人生最後の友よ・・。
君の未来にコレを持って行ってくれ。」
ベルザは、そう言うと、自らのビ−ムサ−ベルの筒を、コ−ドに手渡した。
それと同時に、コ−ドの頬を雫が滑り落ちた。
「それでは・・・お別れで・・・」
ガクッと言う奇妙な感覚と共に、コ−ドの腕の中に、奇妙な”死”の感覚が走った。
「・・・・・・。」
コ−ドは、ゆっくりとベルザを降ろすと、彼の両腕を胸の上に乗せた。
そして、無言で溢れ出る涙を拭うと、北へ向かって走り出した。

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