カッ
もう駄目かと思われた瞬間・・。
「・・・?」
コ−ドのバスタ−に、見えない手が添えられた。
姿は見えない・・。しかし・・そこにはハッキリと存在している。
”俺達の力も込めよう・・”
”負けちゃ駄目だ・・”
”コ−ド・・”
ドゴォォォォォォォォン
三人分の声がすると当時に、コ−ドの閃光が出力を増した。
グングンと押し戻される紫の閃光。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
これが俺達・・人間・レプリロイド・・そして・・地球の力だぁぁぁぁぁ!!」
「ヌォォォォォ!!」
ドゴォォォォォォォン
蒼い閃光が、完全にフラットを包んだ。
それと同時に、辺り一面がホワイトアウトした・・。
・・・・・・・・
「これで最後だぁぁぁぁ!!!」
蒼い光の中で、完全に消失したア−マ−を無視し、コ−ドがまっすぐにフラットに向かう。
ドゴォォォ
そして・・ア−マ−が消失したせいで露出した生身の腕で、コ−ドはフラットを渾身の力で殴り飛ばした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・−ド・・−ド・・コ−ド!!」
「・・んん・・ん・・・。」
数時間後、コ−ドは何者かの呼びかけによって、目を覚ました。
未だクラクラとふらつく身体を起こす。
ボヤける視界で人物を確認すると・・・Dr.ルビウス。
「れ・・?ルビウス・・さん・・?」
「・・ああ・・・。」
目を擦りながら呟くコ−ドに、ルビウスは優しく返した。
「コ−ド・・よくやってくれた・・。ありがとう・・。」
「ルビウスさん・・!」
久しぶりに見る、生みの親の顔。
コ−ドの目には、うっすらと涙が浮かんでいる。
「・・・・はっ・・そうだ・・フラットは!?ジ−ロン弾は!?」
一気に湧き上がってきた疑問を、一気にルビウスにぶつける。
ルビウスは冷静に・・。
「フラットなら・・アソコにいる・・。ジ−ロン弾は・・フラットが機能停止したおかげて止まったよ・・。」
出来るだけ簡潔に答えた。
コ−ドは、ルビウスが指さした方向に視線を送る。
・・・・・フラット・・。
大破してはいるが・・心臓部に目立った傷は見当たらない。
そうつまり・・再び”復活可能”というわけだ・・。
少し小走りで近寄り、抱き上げる。
「・・・?どうするつもりだ・・?」
後から追いついてきたルビウスが、疑問の声を上げる。
「ルビウスさん・・フラツトを修理して下さい・・。
コイツは・・違うんだ・・
コイツは・・敵じゃないんだ・・。」
「・・・・・・・。」
ルビウスはあえて何も言わなかった。
コ−ドがそこまで言うのなら・・何か理由があるのであろう。
そう・・解っているから・・。
「ああ・・。」
その答えに、コ−ドはニッコリと微笑み・・そして・・。
「さぁ帰ろう・・。ヒカルが待ってるあの街へ・・!」

-完-

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